この記事は2014年9月10日に書かれたものです。最新の情報とは異なる可能性があります。ご注意ください。

Sugru セルフセッティングラバー

もとはアウトドア用品やスポーツグッズ用に用いられ、それを転じてハンドルグリップに盛り付けるパテとしてジョージ・ライアルズ氏が提唱する22度のセルフメイキンググリップ。

Sugru
CM140909-110703001

 

*使用したのは2個です。(1個5グラム)
グリップ作成の説明の前にこの製品についてお話します。

この製品はアウトドア用品として、また、マリンスポーツ、ウインタースポーツ、サイクリング用品、スケボー用品などなどあらゆるスポーツ・レジャーシーンで使える万能なラバーパテです。

つかえる素材は、

ファイバーグラス、カーボンファイバー、木材、アルミ、スチール、ガラス、セラミック、プラスチック全般、布、レザー、コットン、ネオプレン・・・・・

ほとんどの素材に使えるそうです。

加工・作成後、貼り付けた所から除去するときはガラスやプラスチックなどのつるつるした面は、ナイフなどで簡単にそぎ落とすことが出来ます。

使用期限は製造日から13か月。使用期限が小袋の裏面下に記載があります。

保管は冷暗所へお願いします。

作成時、色が指先に付きますが、ティッシュペーパーで割と簡単にふき取れます。

 

ではでは、作成に入りましょう。

まずこのグリップを作る目的は、押し手の前腕の疲労を低減することで安定したシュート持続させようという狙い。

グリップ部分が15~17度と言った立った状態での押しは、手首から前腕にかけての筋肉や筋(スジ)の負担や張りが大きく(個人差がありますが)、場合によっては疲労が早まる事もあるとのこと。ジョージ・ライアルズ氏が提唱する22度~23度は、RCで言う所のハイグリップ状態にすることで、この前腕の筋肉や筋の負担を軽くすることで安定が継続する効果に期待が出来る、と言う事だそうです。

今回はその22~3度のグリップを作るべく取り掛かります。

使った弓は、HOYT・コンテンダー。計測するとグリップ角度は17度でした。

では作成の様子を写真で。

と、その前にこの作業は30分以内で終えましょう。でないと、硬化が始まるそうです。

CM140909-111005005

袋はハサミでコの字にチョキチョキ

CM140909-111139007

指先でコネコネ。
CM140909-111421011

コネコネした際のつなぎ目が無いように棒状に丸めて・・・・
CM140909-111519016

ザックリと三角錐形状に作ります。
CM140909-111759022

CM140909-111826046

それをグリップの上に乗せます。コンテンダーのグリップ幅は17ミリ。その幅にきっちり合わせましょう。
CM140909-111650019

指先で示したピボット部分にはぜったに盛り付けないでくださいね。
ピボットポイントのカーブが終って直線になるところからパテを乗せてください。
CM140909-111856066
後はコネコネと形を整えます。
特にパテとハンドルのつなぎ目は丁寧に、かつしっかり密着するようにナデナデします。
CM140909-112049109 CM140909-112052115

完成後に手直しの為に削ったり、ナイフでそいだりすることを前提に整えるのではなく、そのまま完成形にするように丁寧に造形しましょう。

ポイントはオリジナルのグリップの形をそのままの延長上に持ってくる感じで作る事です。角をキチッと作る。これ大事です。
CM140909-115153002

最後の仕上げには、リリーサーの親指ポストのギザギザを使って、滑り止めを作ります。
(別に無くても良いですが、あった方がそれっぽく仕上がります)
IMG_0228

測ってみました。22度ですね。ストリングを水平0度として測ります。

CM140909-115456008 CM140909-115651009

形が整ったら、24時間以上放置させて硬化を待ちます。
(上下の)全長は約6センチ。最下部の厚みで約8ミリです。

CM140910-210532001 CM140910-210632003
今回は約24時間でちゃんと固まりました。感触は思ってた以上に固いです。当然フルドローの圧力に負け潰れるようなことはありません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

手首の角度は、人によって可動範囲が違い、また筋肉量によって負担の感じ方が異なります。
押し手の安定感に不安がある方は、疲労軽減の目的で一度試してみてはいかがでしょうか。
また、取り外すときは、グリっと力をいれてこねれば取れます。残りかすを爪でコリコリすればOKです。
ひとつの方法として、高めに盛り付けて作成し、試しながら徐々に削っていく、てのもアリかもしれません。ただ1点だけ!それは元のグリップの形状を再現して再形成する事です。

丸みを付けるのはどうか?と言ったご意見もあるかと思いますが、個人的にはグリップに丸みを付けると、手のひらの当たりは柔らかくなりますが、実際はグリップトルクが発生しやすくなり、疲労による安定感の欠落よりも、グリップトルクによる安定感の欠如になりかねないと考えます。

 

・・・・と言う事で、よかったらぜひお試しくださいね!

Sugru セルフセッティング・ラバーは店舗およびあちぇ屋CP店で発売中ですヽ(^o^)丿


The following two tabs change content below.
アバター画像

Yamada

山田ヒロ - JPアーチェリープロショップ店長。主にコンパウンドを担当。元日本記録(コンパウンド70mW)保持者。 連絡先 cp_jp@archery-shop.jp

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です