この記事は2013年6月11日に書かれたものです。1年以上前の記事は内容が書かれた当時とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

木とカーボンで木の矢を作ってみた

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夏休みの工作レベルですが、ちょっと経験に木の矢を作ってみた。
まずはシャフト。現在では競技用に木の矢が使われることはないのですが、競技用には2種類の矢を継ぎ合せた矢が使われています。先端部に硬い木を使い、矢全体の重さとFOCを稼ぐために、先端以外には柔らかい軽い木を使います。素材がウッドだと安そうに思われますが、競技用の継ぎ合せの矢(footed arrow)はすべて手で作られるため、1ダースで2万円以上、ACE並みの値段になります。現在メーカーとして作っているところはほぼないと思います。
今回は一般的な1種類の木でできている一般用の矢にしました。素材のシダーウッド(杉)です。耐久性がある素材です。一本の木から複数の硬さのシャフトが取れます。それをスパインテスターでチェックしてスパインごとに分類します。直径は7.9mm(5/16)でイーストンだと600番相当の硬さです。
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600番の木をはじめて触りましたが、カッターナイフで簡単に加工できました。本当はよくないのですが、アルミカーボン用の通常のブレードで切ってみました(実際はギザギザタイプのブレードを使うべきです)。チューブ用の普通のアローカッターでは中心まで切るができず…結局カッターで切り目を付けて手で折りました。
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カットした後は、カッターでシャフトテーパーさせて…電動鉛筆削りでもいけそうな気がしますが…その上にかぶせるタイプのポイントを接着します。
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まだ、外ではうってませんが、社内でテストした感じでは普通に試合で使えそうです。ただ、的に刺さっても、シャフトの振動が収まらないです。当たっても、1~2秒程度はお尻を振っている感じで刺さります。
しかし、問題点はやはりすべて手作りなので、安く作ることが難しいということです。そこで、近年は多くのシャフトメーカーが低価格の木っぽいシャフトを販売しています。今回、それも作ってみましたが…報告するまでもないほど、普通の矢と同じです。。。。
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今回はイーストンの子会社・ビーマンのセンターショットという矢を仕入れてみました。
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木目調ですが、中身はオールカーボンシャフトです。
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ここにインサイトを入れて、さらにスクリューポイントを装着します…まぁ、ACEなんかと作り方は同じです。違いは木目のペイントを焦がさない様に注意が必要なことくらいでしょうか。
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うってみた感じ…予想通り、性能は一般的なカーボン矢です。よく知っている感じの矢です。
弓具の評価で高性能のハイテクのものばかり触っていたせいか、逆に素材や弓具の性能を”極限まで引き出さない”セッティングに興味が出てきました。
19世紀の文献にも当てるだけがアーチェリーでないというような表現が出てきます。素材を楽しむ、矢飛びを楽しむアーチェリーもありかもしれないですね。
今回のテストで余った素材は近いうちに特価品としてアップするので、興味がある方は是非!


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Ryo

Ryo

山口諒 - JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、その後コンパウンドに転向。リカーブ・コンパウンド両方で全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。

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