アンカーの発明者 ホレース・フォード

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アンカーの発明者 ホレース・フォードによって書かれた「アーチェリーの理論と実践」の翻訳を少しずつアップしていきます。5月中には全部アップできるはずです。現在第2章の編集中です。
ホレース・フォードという選手は19世紀最強の選手で、その記録は70年間破られませんでした。周りのアーチャーが700点台をうっていた中で、なんと、1251点という点数をマークし、10年間イギリスのチャンピンとして君臨します。
その革新的なところは何と言っても、アンカーを発明したことです。それまで、アーチェリーの世界にアンカーはありませんでした。イメージとしては、和弓のようなうち方をしていました。アンカーの発明に関して、アーチェリーの歴史家のロングマンは次のように書いています。


フォード氏の成功の大きな要因の一つは、長年信じ続けられてきた「アーチャーは耳まで引いてくる必要がある」という慣習の欠点を認識したことにあると考えられます。実際耳まで引いてくると、矢の一部分が目から的の真ん中までを結ぶ直線の外側に来ることは明らかです。結果として、もし矢の先端が金の先を狙っているとしても、リリース時にターゲットの左側に向かって放たれることになるので、耳まで引いてくるアーチャーがターゲットにちゃんと当てるためには、ターゲットの左側を狙う必要が出てくるはずです。そこでフォード氏は、矢はエイミングしている目の下に来て、矢線全体が目とターゲットを結んだ垂直面の直線上に来るようにしなければならないという理論を提唱しました。
…中略

戦闘を目標とした場合、最も重視される点は長く、重い矢を引くことです。1ヤード(91センチ)ほどの矢を使うとしたら、アーチャーの腕がものすごく長くない限り、目を通り越して引くことは必然になってきます。それによって、命中の精度は下がりますが、戦闘では的中の精度よりも威力が重視されていたので、フォード氏は、エイミングの精度が求められる現在のスポーツとしてのアーチェリーにおいて、そのような古い慣習はもはや必要ないと判断したのでしょう。


今から150年前に書かれた本ですが、学ぶことは多いと思います。皆さんのアーチェリー生活の参考になれば幸いです。今のところ完成しているのは、まえがきと第一章までです。
アーチェリーの理論と実践 / ホレース・フォード 著
http://archerreports.org/?p=91


SCOTT  新製品 その2

1980年代前半、ビル・スコットが自ら開発したリリーサーを発表してから、その革新性とパフォーマンスは多くのトーナメントアーチャーやエキスパートハンターたちから絶大な信頼と人気を博しています。
そのスコットから、初のサムトリガーリリーサーが登場しました。

その名は「EXXUS(エクサス)」

~以下は説明文~
サムトリガーながら、スコットの代表的なトリガーレスリリーサー「ロングホーン」と同じプラットフォームを持ち、人間工学に基づいたその細身なテーパー状ハンドルは高い再現性を生み出してくれます。
トリガーテンションは、付属の3種類(弱中強)のスプリングから選び*、お好みの強さに調節が可能です。また、最大限まで引き上げられた内部パーツは、ステンレスの中で最も高硬度・強度を有する「440鋼ステンレス」で構成されており、これらのパーツには耐摩耗性の高いチタニウムコーティングが施されています。~
*プリセットは「中」です。


赤と黒のツートン。
STANのエレメント見たいな配色です。

確かに、カーターやTurBallなどのリリーサーに比にべると随分細身で、ロングホーンとほぼ同じシルエットで一見サムトリガーには見えないぐらいの細さです。
STANのエレメントも細身ですが、それ以上に細身です。

   
STAN エレメント   SCOTT ロングホーン(ProADV)

その細さに対する受け止め方には個人差があると思いますが、実際手にすると快適な感触が伝わってきます。
快適な感触とは、指先の均等なウエイト配分がスムーズに行え、矢筋を真っ直ぐに保つ感触を得られやすい、と言う事です。
表面仕上げは「つや消し」で、ホットショットのテンペストみたいな独特なさわり心地、“サラサラ”した感触。
色は赤/黒のコンビカラーのみ。
トリガーは、STANなどで良く見る?形状のアジャスタブルデザインが採用されています。
 

SCOTT初のサムトリガーリリーサー「EXXUS(エクサス)」
また一つ、注目のリリーサーが誕生しました。

店舗および通販店で発売中です。


SCOTT 新製品 その1

スコットから、2013年の新製品が届きました、第一弾。

 エントリー向けの価格帯で提供されますその名は「SAMURAI(侍)」


なぜ侍なのか?
いささか謎ですが、製品のセールスポイントや特長は以下の通り。

・デュアルキャリパーヘッド。
・トリガー感度調整が可能。
・無段階で調節できるナイロンバンドコネクターはトルクフリーなショットを実現。
・指のアールにピッタリ沿う形にデザインされた、絶妙なカーブを描くトリガーレバー。
・ローラーシアーテクノロジーによってクリーンなトリガリングで、トラベルを感じさせないスムーズかつ軽いショット。

主にハンティングの場面で好んで使われるリスト式トリガーリリーサー。
一定性や再現性の安定感には一抹の不安が残りますが、ダイレクトなシューティング感覚が得られやすいし、撃っていて楽しいのは実はこのリストトリガー式だったりします。
まして、価格が比較的お安い。

初~中級者の方で、また、入門編としても取っ付きやすい価格とパフォーマンスのリリーサーですね。

SAMURAI・・・・・・
だったら、「NINJA」の方が個人的にはしっくりくるんですがね~(笑)

SAMURAIはあちぇ屋CP、店舗にて発売中です~。


GMXとFormula RXは2013年4月からマイナーチェンジ。

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新しくHOYTから出荷されたものが届いてきましたが、GMXとFormula RXに使用されていた従来のミドルグリップにかわって、4月出荷分からハイリストグリップが標準装備になりました。
今後、ハイリストグリップで納品されますので、ご注意ください。
また、従来の標準グリップ(ミドルグリップ)は…たぶん在庫限りです。一応、若干HOYTから納品されていない注残があるので、もしかしたら、少しは再入荷するかもしれません。


古い本の収集

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昨日、人類学の院試を控えたスタッフと話し、アーチェリーの古い本の収集を始めることにしました。
日本で現在のアーチェリーがはじまったのは戦後ですが、日本には現在の弓が完成した形で伝わってきたようで、アーチェリーの弓具の進化の歴史についての、(知っている人はいると思いますが)完成された形の記録が日本にはありません。
個人で所蔵している方はいらっしゃるかもしれませんが、国立国会図書館でも戦前に出版されたアーチェリーの本はないです(何冊かありますが、どれも文化的な視点からみたアーチェリーの本です)。
もちろん、今の弓は突然完成されたものではなく、30~40年代のロングボウ安定性の改善(ハンドルが生まれる)、材料工学の点からのリムの合理化(平たいリムの誕生)、トルコ弓の”発見”(イスラム文化学者には昔から知られていたが、ついに弓職人がそれに気づく)によってコンポジットとリカーブという2つのトルコ弓の特徴を取り入れて、やっと現在の弓が完成します。
日本にない本を世界中からかき集めて、このあたりの歴史をもう少し詳しく理解できたらと思っています。
写真はアーチェリーの業界団体(ATAの前身、AMDA)を作ったラリー・ウィフェン(Larry C. Whiffen)さんの本から。「自分の弓を作ってみよう」という授業。読んでいると自分でも弓が作りたくなってくる…しかし、一番左の彼、木工作業しているのに、ほぼ正装??…作るところから紳士のスポーツだったようです。木くずだらけになって奥さんに怒られないのだろうか。


ほんのちょっとした工夫…SF NEW Tゲージ

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SFの新しいTゲージが入荷しました。まぁ、ほんのちょっとした工夫を2つ。でも、結構便利だと思います。これまで販売していたカーテルのTゲージは値下げしました。結構在庫残っていますが、在庫限りで販売終了します。
最初の工夫は…目盛りが読みやすくなりました。上の比較写真はこれまで弊社で販売してきた、また、日本国内で一番売れているカーテルのもの。見やすさの違いは説明するまでもないでしょう(銀色のゲージは赤で着色されています)。
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次の工夫は2か所から正しく値が測れるように、目盛りを左右でずらしています。1は弦からの距離(クリップを使用するとき)を測るとき用の目盛り。プランジャーチップまでの距離などを測定するときのためのものです。2はゲージエンドからの距離を測るとき用の目盛り。ティラーやブレースハイトなどを測定するときのためのものです。
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もちろん、インチ・ミリの両方の目盛りがついています。これでカーテルのTゲージと同じ値段です。どちらもちょっとした工夫ですが、どちらも利便性は高いかと思います。
-追記
最近忙しくしていたら、いつの間にか、アクセス数(累計)が150万アクセスを超えました。本当にありがとうございます!!!
これからも頑張ります。


Carbon Express 2013 ついにプロトタイプから製品に

まず最初に断っておきますが、現在、トップアーチャーのほぼ全員がイーストンのシャフトを使用しており、その性能をかなり良いものです。よく、トップアーチャーはお金を貰ってイーストンのシャフトを使っていると勘違いしている人がいますが、イーストンの優れた作戦は、そういったところではなく、非常に優れた高性能のアルミシャフトをかなりの低価格で販売することで、アーチェリーを始めた時からイーストンのブランドに親しみさせ、そのまま、上記モデルに乗り換えてもらうというものです。
そのため、競合他社では上位モデルでイーストンよりいいものを作ろうとする会社は多くあるものの、イーストンが廉売しているモデル(XX75など)でイーストンと同等の性能で同等の価格で販売する(もしくは、することを試みようとする)メーカーは、現状存在しません。
その上位モデルでの競争に多いて、唯一イーストンと戦える段階まで来ている(2012オリンピックでイーストン以外で唯一金メダルを獲得)、カーボンエクスプレス(CX)がターゲットモデルとして新しいシャフトを発表しました。
3年前の2010年から、このプロトタイプの話は聞いていました。イーストンは上位モデルで樽型(真ん中が膨れている)デザインを採用していますが、本当にこれが最も優れた答えなのだろうかという疑問は昔からありますが、しかし、中央に重さがあり、両端が柔らかく、中央が硬いシャフトのほうがグルーピングがよいのも確かです。
この事実から、新しい可能性を考えると、CXでは、逆樽型シャフト(外側はストレートで内部に厚みの変化を持たせている)を開発してきました。2010年から3年もかかったことを考えるといろいろあったのでしょう。ずっとは進展していなかったので、プロジェクト自体消滅したものだと勘違いしていたほどで…。
X10とACEはインナーコアにアルミを使用していますので、自然に(外側)樽型シャフトデザインになります。イーストンの人に聞いても、これが最高だといいますが、”樽型”シャフトが最高だということは正しいですが、考えてみれば、それが外側に膨らんでいる必要性はあまりないのではないかと思います。
3年間かかったCXの新しいシャフトにぜひご期待ください。また、これまでコンパウンドでしか販売してこなかったCXのシャフトですが、テストの結果がよければ、リカーブでの取り扱いも考えているところです。
2013年新商品(5~6月発売)

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(取引先のランカスターの写真を引用)
CX Nano-SST 30トン・カーボン 100% || Straightness +/- .002” || Weight Tolerance +/-1.0 grain || Spine Select Tolerance +/- .002”
CX Nano Pro X-Treme 46トン・カーボン 100% || Straightness +/- .002” || Weight Tolerance +/-1.0 grain || Spine Select Tolerance +/- .002”


Doinkerが新しいブランドを正式に発表

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2月末にこんな記事を書きました。要約すると、もともと、お店を始めた時からアメリカのスタビライザーメーカーとしては、ドインカーを扱って来ましたが、最近の新商品(特に2013年モデル)は値段が上がるばかりで、根本的な革新がないということにちょっとがっかりしました。
そこで、1月から最新のデザインでアメリカで勢いがあり、ドインカーがないものをもっているビー・スティンガー(B-stinger)社と代理店交渉をはじめて、2月末に代理店となったタイミングで、ドインカーがビー・スティンガーと同じようなコンセプトの新規ブランドを発表してびっくり…早く言えよ(まぁ、言えない事情は分かるが)…という記事です。
3月に詳細が出るといっていたのですが、3週間くらい遅れで、本日詳細が発表されました。
先端の構造はビー・スティンガーのデザインに、FIVICSのウェイトダンパーを足したもののようです。
ただ、詳細は発表されていませんが、最近のロッド自身に振動吸収をさせるというトレンドにのっかり、このブランドのスタビライザーは内部にゴムを内蔵しており、その部分にウェイトを取り付けているそうです。発射時の振動で中のウェイトが移動し、ロッドの重心・バランスに変化をもたらすことで、ロッドの一定した振動パターンを崩し、振動を無くすというコンセプトのようです。
アイデアとしては、昔からあったと思いますが、このような機構を持ちながら、かつ、何万射・何十万射に耐えるものを作ることは大変困難なために(普通のゴムダンパーなら劣化したら交換すればいいですが、内蔵ダンパーは壊れたらロッドが使用できなくなります)、現実に発売されて、成功したものはほぼないので、今度こそドインカーの新作には期待です。
納期は全くの未定…このペースだと夏くらいに入ってくればいい方かなと思います。


ブローネルのRHINO(ライノー)はやっぱり硬かった。

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ブローネルの2013年の新作RHINO(ライノー)弦をテストしてみました。硬く伸びない弦の愛用者、そういった弦をご希望のお客様に紹介できるのかなと思い発注してみました。
開発の経緯は以前の記事に書きましたが、150ポンド~160ポンドが一般的なクロスボウ向けの原糸です。
火曜日に16本弦を手作りし、一晩弓にはった状態で伸ばしました。ハイトの変化は1/16でした。まぁ、この部分は原糸が伸びたのではなく、手作りした分がストレッチしたものと思われます。
完成した弦(164-16)の重さは重さは94gr(グレイン)でした。ちなみに、Spectraの黒ワックス(163-18)が101.4gr、8190 ユニバーサル (163-18)が 87.8gr ですので、その中間にあたる重さです。
ワックスはほぼついていません。若干感じられるワックスもペタッとする感じではなく、さらさらしたワックスになっています。16本弦と細めのセンターサービングか14本弦で、イーストンのSサイズノックにフィットします。
うった感じはやはり硬いです。さすがという感じがします。8190弦との比較でも硬いので、現在市場に出ているものの中で、最強という事前情報はほぼ正しかったと思います。柔らかさが全くなく、厚めのタブがほしいくらいの感覚ですので、すべてのお客様にお勧めできるような弦ではないと思います。
入荷した分で余った材料で何本か作れますので、硬い弦に興味がある方向けに在庫にあげました。数量限定というよりは、期間限定にしようと思います。まだ、10本くらい作る量はあるそうです。
注文はライノー弦を注文した頂いたのち、こちらのスタッフがお客様にサイズの確認をさせていただきます。色は黒だけとなりますが、サイズはご自由に指定してください。14本弦からお作りました。お勧めは14本か16本です。
ライノーの原糸がほしい方は取り寄せとなります。連絡いただければ、手配させていただきます。納期は色次第ですが、価格は4800円です。