無料キャンペーンの若干延期とSVLのリング入荷しました。

現在実施中のアローケース無料キャンペーンですが、本日15日までの予定だったのに対して、X10とACEで欠品が在庫切れ発生し(土曜日に解消予定)、注文いただけない事態になっているので、若干延長し、20日(水)まで実施します。また、在庫切れが発生していないコンパウンド店では、本日で終了とさせていただきます。

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本日の新入荷商品は…SVLからブロードバンド・リングが入荷しました。販売中のブロードバンド・リムセーバーは1ペアでの販売で、上下同じ色になります。上下で違う色にしたい場合の、カラーコーディネート用の商品です。同じ色で満足していただける場合は別途購入する必要はありません。

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ちなみにこんな使い方もできるかもしれません。リングの間が18mmですので、太さが18mm以下のロッドにははまりませんが、20.5mmのHMC+にはぴったりでした。いろいろな位置に取り付けてみると面白いかもしれません。この素材自体は硬いので、千切れたりする事はまずないと思います。
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なお、本来の使用法ではないので、単独で使用した時の性能に関してはなんとも言えませんが、1個単独ではなく、3個重ねて使えば効果ありそうな気もします…興味がある方はお試しください。その場合3枚のリングが別々に動いてしまっては効果が減ってしまうので、3枚をしっかりと接着して使うことをお勧めします。


FIVICSの新型ダンパーが少量入荷しました。


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昨日FIVICSから荷物があり、今回の荷物でDP・TRI Vバーが入荷するはずでしたが、生産の遅れで3月末になってしまうようです。
今回の荷物で唯一入荷した新商品は、LVTダンパーです。この商品自体はFIVICSブランドではなく、SOMAという現在はFIVICSのセカンドに相当するラインの商品ですが、卸価格自体はセカンドラインの価格ではなく、V-ZEROとほぼ同じ価格だったので気になっていた商品です。
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大きさはV-ZEROよりも少し短く。よりたる型になっています。重さはV-ZEROよりもわずかに重い程度(6g)。ゴムの硬さはほぼ同じです。
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FIVICSのラインナップにあるVZ-1500よりは小さく、WIN&WINのHMC+スタビライザーに装着するとこんな感じです。10個だけ入荷しています。よい感じの商品だったので、次回の入荷である程度まとまった数をとる予定です。
性能はV-ZEROダンパーなどと同様ですが、ダンパーのロゴはセカンドラインの「SOMA」となっていますので、ご注意ください。


アメリカから、ボーニングさんが来店

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創立70年近い歴史を持つアメリカの老舗アーチェリーメーカーのボーニング(Bohning)さんが来店しました。現在アジアを中心に代理店巡りをしているそうで、大久保店来店後、一緒にごはんを食べに行きました。
日本に来てくださったお客様には、ビジネスの話よりも、何よりも、日本っていい国だなと思って帰っていただきたいです。
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さて、商品の方ですが、フレッチングテープ、フレッチタイト、弦ワックスなどが日本では有名かと思います。ほかにも、ノックや羽などを作っており、新作での一押しは「IMPULSE」という細長いターゲット用ベイン。
あいさつに来たという感じのミーティングだったので、すぐにお客様にお伝えできるような話はしていませんが、ハンティングのマーケットではかなりのシェアがあるものの、弱かったターゲットアーチェリーに、2年前から本格的に力を入れ始めたそうなので、これからにご期待ください。


ドイツの新しいシャフトメーカー

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Beiterのノックが対応するということで初めて知ったシャフトメーカーさんです。ドイツのAurel Archeryというメーカーで、アルミシャフトとカーボンシャフトを作っています。
最新モデルはOryXというフルカーボンシャフトで、小売価格だとACGとACEの中間くらいの価格帯のものを作っているようです。このシャフトが最上位モデルになります。ホームページをじっくり見てみましたが、まだまだ、イーストンシャフトと競争できるレベルにはないように思います。
昨年のオリンピックだと、イーストン以外の矢でメダルを獲得できたのはCXだけでしたが、新しいシャフトメーカーは次々に生まれている状況です。現状でイーストンと競争できるメーカーはほぼないと思いますが、将来が楽しみです。順調に競合メーカーが成長していけば、10年くらいで状況変わるかもしれません。
Aurel Archery
http://www.aurel-archery.de/


新技術登場!? HOYTのリムダンパー

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↑アメリカ特許番号 US8365712 B2 / 2013年2月5日公開
ちょっとUSA ARCHERYの編集作業につかれたので、アーチェリー業界のエンジニアさん達が最近何をしているのか検索していたら、面白いものを見つけました。
詳しい知りたい方はアメリカ特許庁のホームページを見ていただくとして、簡単に説明すると、現在のFormulaリムはロッドを取り付けるための穴が開いていますが、そのブッシングをそのままリムにつけるのではなく、その間にダンパー(この特許の参照先にSIMSの特許があるのでたぶんリムセーバーのようなゴム)を入れるというアイデアです。
「リム→ブッシング→ロッド」だったのが、「リム→ゴムダンパー(FIG10・11)→ブッシング→ロッド」になって、さらに振動吸収性能が向上するという素晴らしいアイデア。
特許なので、ただのアイデアで実際の技術として完成しているわけではないと思いますが、HOYTの2014年のラインナップで実現したら面白いですね。
US 8,365,712 B2 Limb connection apparatus for archery bows
Assigned to Hoyt Archery, Inc., Salt Lake City, Utah (US)


B-stinger製品が充実!

 先日の本店ブログ記事で既報の通り、正規代理店契約を結んだ「B-stinger」。

多くの海外トップ選手や国内の選手に人気の高いB-stingerのロッドを展開。
ターゲット用スタビライザーとして最高峰の「プレミアプラスシリーズ」他、アクセサリーの種類や在庫を大幅に増やしました。

ぜひご注目ください!


道具に関してのまとまってない話…


お客様からの質問に答えていて、思ったことがあるので少し。最後まで書いて思ったのですが…全然まとまっていない記事になってしまった。でも、削除するのはもったいないほど書いてしまったので、暇があれば読んでみてください。
上の動画は韓国のパク選手(Park Sung-Hyun)です。トップ選手の方やナショナルチームのコーチの方と話している中で、今世紀で一番すごい選手としてよく名前が挙がる方です。
実績としては、シングル1405点(更新される前の記録は1388点)と70mwと70mと50mの世界記録、2度のオリンピック出場で金メダル3に銀メダルが1つ、世界選手権は4度出場し、毎回個人か団体で金メダルを取り、とれなかったときは銀か銅メダルというすごい選手です。
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そんなすごい選手ですが、こちらの写真を見てみてください。奥の選手がパク選手です。
何か違和感を感じませんか。


そうです。弓が長いのです。パク選手の身長は170cmですが、弓は彼女の身長とほぼ同じです。66インチの弓は長さにすると、158~160cmほどですので、こんなに長いはずがありません。写真から見ると168~169cmほどの長さがあるかと思いますが、これは70インチの弓です。
では、170cmのパク選手は矢尺が特別に長かったから、70インチを使っていたのかというと、2枚目の写真。
フルドローに入った時のリムチップを拡大したものですが、リムチップは立ち上がってすらいません。今お持ちの弓を引いてみてください。”常識”で弓を選んでいれば、必ずリムチップは垂直よりもノック側に傾くはずです。このスナップの効果によって、はじめてリカーブが活きて来るので、必ずリムはそう設計されています。
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この写真の状態が正解です。
しかし、パク選手が使っているリムチップの状態から矢を発射しても、リムの性能を生かすことは全くできません。パク選手の引き尺はちょっと覚えていませんが…すみません…このリムチップの位置から推測するに、後3インチほどひかないといけない位置にあるので、27インチ前後だと思います。
では、なぜパク選手が70インチを選んだのか、しかも、それをオリンピックという大舞台で使用したのか、その結果は個人・団体での2つの金メダル。
本人から直接話を聞いたわけではないので、まわりのコーチたちの推測ですが、矢速、リムの性能よりも、弦が鼻につくことにこだわった結果だといわれています。これだけの選手ですから、要望すれば、メーカーはいくらでも特注の道具を作りますが、弦を鼻につけるためには、弓を長くする以外に方法は存在しません。その結果、一般論では考えられない、リムの一番性能が発揮されるリカーブ部分を使わないで、オリンピックに出ることになったのです。
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写真を見ると、確かにしっかりとアンカーした状態でも、ぎりぎり鼻についているくらいなので、68インチだとだめだったのでしょう。
パク選手の選択が正しかったことは、その実績が証明していますが、これは今の時代だからできる選択です。十分に弓具の性能が向上し、リムの性能を生かさなくても、十分な性能を確保できるようになったからこそです。グラスリム・ダクロン弦・アルミ矢で70mを射っていた時代で、鼻につけるためだけに、ここまでリムの性能を犠牲にしていたら、同じ実績を残すのは到底無理だったと思います。

みんな鼻につけるの大事だから、そこで弓のサイズを選んでねという話ではありません。上達するために大事なことは、常に考えるということです。そして、常識に縛られないこと。常識の多くは生まれた時代には正しかったことですが、道具に関していえば、道具は常に進化していますので、1~2年もあれば、変わっていきます。
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まえがきが長くなりましたが、伝えたかったことは、リムの柔らかさは「リムの柔らかさ」にすぎないということです。リムの柔らかさが語るのは引き味だけの問題です。
例えば、リムの柔らかさをリリースのミスを拾いやすい、拾いにくいといった話を関連付ける説は、UDカーボンをはじめとする新しい素材が出てから、あまり意味を持たなくなっています。ミスを拾うかというのはリムチップやリムの硬さのうち、写真でいうと、左右にストレスを与えた時の反応と関係します(もちろん、それだけじゃないですが)。しかし、引き味というのは、写真でいうとリムの前後にストレスを与えた時の反応と関係します。
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アーチェリーのリムにカーボンが使われ始めた時には、リムの反応は全方向に対して同様だったから、そのような説ができたのかなと個人的には思っていますが、現在のリムには方向性があるカーボンが使われています。簡単にいえば、ある方向のストレスにだけ反応する素材です。例えば、U/Dカーボンは単一方向性カーボンという意味で、漢字の通り、並べられた繊維の方向にしか力を発揮しません。
*実際のUDカーボンの写真はこちらに
https://archerreports.org/?page_id=33

そのために、以前と違いリムの硬さは引く方向とねじれる方向とでは、全く別にテスト・測定する必要があります。単一方向や三軸カーボンが使われ始めたことで、リムの引きの柔らかさは、引きの柔らかさ以外の意味を持たなくなってきまいます。引きが柔らかいことは、他の部分の柔らかいことを意味しません。

言いたかったのはそれだけです。長くなりました。
こちらの知識とお客様の知識が食い違ったりすることもあるので、お客様からの質問に対しては、まずお客様の考えている事、実現したいこと、求めていることをしっかりと確認してから、返信するようにしています。やり取りが長くなったりしてしまいますが、ご理解ください。
追記、USA ARCHERYの翻訳が終了しましたので、今日から編集作業に入ります。3月中に終わるといいなぁ~。


GMXのリムポケットで使うとただのリムセーバー

お客様のコメントの返信のための記事です。
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タイトルなし
このリムセーバーはハンドルセーバーとして
GMXのリムポケットにある窪みの部分に貼り付けて使用することは可能ですか??
お時間あるときに回答お願いしますm(__)m


リムポケットの裏側には貼り付けることはできますが、FIVICSのハンドルの様にリムポケットの中に入れることはできません。GMXのリムポケットは最大でも41mm程度の幅しかないため、狭すぎて物理的にはめ込めません。ブロードバンドリングはかなり硬いので、無理やり入れることも不可能です。
どうしても使用する場合は写真の様にブロードバングリングなしで使用することになります…ただのリムセーバーですね。。。


3月はじめての新商品は ブロードバンド・リムセーバー

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2月はあっという間に終わってしまいましたね…整理すると遅れているのはKAYAのタブです。最終工程(確か塗装)で修正があり、入荷は3月の中旬にリスケジュールされました。
さて、3月になって最初の入荷品はSVL(シムス)のブロードバンドリムセーバーです。特徴を一言でいえば、柔らかいダンパーと硬いダンパーをしっかりと接合させて、大きくゆっくりとした振動と小さく速い振動の両方(カタログ値では20-20,000Hz)を吸収してしまおうというものです。
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SVLの久しぶりの新商品ですが、今回の商品はいいです。個人的に一番感心したのは、この部分です。以前に同じようなコンセプトの商品がありましたが、全く振動吸収性能に優れていませんでした。原因は違う振動を吸収するために、2つのダンパーがバラバラに動いてしまうことです。
この商品の優れているところは、2つの素材をかなりしっかりと接合させているところです。2つの素材をサンドイッチするだけではなく、柔らかいゴム(黒・これまでのリムセーバーと同じ素材)に穴が開いており、その部分にブロードバンドリング(赤・手触りはシリコンのようなゴム)の突起を差し込むだけではなく、差し込む部分の先端が太くなっていて、差し込み穴にしっかりと固定されます。
ブロードバンドとは周波数(振動)の帯域幅(幅)が広いことを意味しますが、硬いダンパーと柔らかいダンパーをしっかりと結合させることで、発射時の振動を受けても、2つの硬さのダンパーがバラバラにならずに、交互に作用しながら、異なる幅の振動(ハンドル・リムの振動とそれ以外のパーツの振動)を吸収する構造です。
*これについては、3月にハイスピードカメラで、実際の映像を撮る予定です。
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包み込むだけではなく、さらに差し込んで固定する独特な構造が一番のポイントです。単一素材のダンパーと比較すると、一番の違いは振動吸収のスピードだそうです。
上の資料は同じSVLのUltramaxリムセーバーとの比較ですが、ノックが弦からリリースされた後、弦が5~7回振動している間の振動はほぼ変わりませんが、その後の振動のおさまりが断然違うことが分かるかと思います。
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取り付けはこれまでのリムセーバーと同じく、3Mの両面テープ。貼り付け部分をアルコールできれいにしてから少し乾燥させ、両面テープに触らないようにして貼り付けて、5分ほど時間を置けば完了です。
貼り付け位置もこれまでのリムセーバー同様にお客様のドローレングスまで引いた時にギリギリしなっていない場所に貼り付けるのが、一番効果的です。友人などに見てもらって、テープでマーキングするとやりやすいと思います。その位置よりもリムボルト側に貼ることには何の問題もありませんが、その位置よりもチップ側に貼ると、リムが重くなり、サイトが落ちるので気を付けてください(振動吸収性能は向上しますが)。
また、上下必ず、リムチップからの距離が同じ位置に貼ってください。本日入荷、8色、1ペア1,480円、1つの重さは13g、直径は42mmです。
あ、この記事を書いている間に一つ売れました!! 緑のリムセーバーをお買い上げのお客様、さっそくありがとうございます。