HOYTのテクミチョフさんが代理店への2012年の新モデル説明をした帰りに、インカレの会場によってナレーター(アナウンス?)をしていったとか。お疲れ様です。2012年に向けて、コンパウンドでは7モデル程度変更がありそうです。モデルチェンジの期間が長いリカーブでも、新しいものが出ます。ただ、新しい価格が届いていないので何とも言えません。
対して、WIN&WINの方からはコンパウンドラインの発売が開始します。発表してすぐ出荷のHOYTとは違いますので、出荷は来年の4月~5月頃になるのかなと思っています。…まぁ、去年の11月に発表されたカーボンアームガードは未だに量産モデルを見たことがないので…もう少し時間がかかる場合もありますが。。
(個人的な感想では)リムの技術ではHOYTを抜いたWIN&WINですが、コンパウンドにおいて、リムはさほど重要な部品ではないので(逆にそれが通説になっている為にリムの技術進歩が遅れていて一気にイノベーションを起こせるチャンスがあるとも言えますが)、どこに特徴を持たせて、HOYTに対抗するのか楽しみです。ただ、最初からHOYTのホーム・アメリカに行って全面対決と言うよりは、WIN&WINのディーラー網がしっかりと構築できているヨーロッパからはじめるようです。
まだ、公開は出来ませんが…というよりは、細かいところ(ケーブルの仕様など)が決まっていない開発中のモデルとのこと。一点びっくりしたのは、WIN&WINのコンパウンドボウはINNO CXTの流れをくむカーボンライザーではなく、アルミニウムライザーとして発売されることになるとの事です。まだ仕様が決まっていないといっても、まさか、ここから、大逆転のライザーの素材自体の変更はあり得ないので、軽量化のためにフォージド加工を加えた7000番台のアルミニウムライザー(BowtechのCPXとSpecialistに採用されているライザー素材)できまりなのでしょう。
後は続報を待ちます。今後、プロトタイプは試合での展示(ヨーロッパ)もあるようで、自分が見られるのはATA Show 2012の時でしょうか。
2012年楽しみです~。
**PSEは金曜日にアメリカから発送されたという情報が入りました。本日の14:00~16:00指定で配達されます。
配達が終了しました。
Monthly Archives: 9月 2011
リカーブでのティラー加減
本日でハイスピードカメラでの撮影をいったん終了します。明日の早朝の返却です。400万円の機材を借りた意味がいろいろとありました。Youtubeには収録した動画はすべてアップしました。
解釈するのは難しいですが、結論と言うよりは、当店や皆様のチューニングのヒントになればと思っています。
本日の最初の分はティラー差についてです。適切なティラー差は0~12mm程度とされています。その中で更に撮影することで3mmがいいのか、6mmがいいのかというのでは、それは個別の話になってしまいますので(CXTとGMXでは違う)、撮影したのは、0を超えて上をリムを強くした時(ティラー差-10mm)と、12mmの上限を超えて、ティラー差を15mmに設定した時です。
ちなみに、この弓は当店のスタッフが正しくチューニングし、3mmが適切なティラー差であるとしましたので、適切なティラーから、それぞれ約10mmずれるとシャフトがどう出るのかが収録されています。
↑ティラー差が15mmの時
下リムが明らかに強すぎて、シャフトはプランジャーチップの中心からチップ1つ分上を通過して行っています。
↑ティラー差が-10mmの時
ティラーを逆にしました。いわゆる逆リムの状態。シャフトはプランジャーチップの中心からチップ0.5つ分下を通過して行っています。
これから何がわかるかと言われても、ティラーを適正にしましょうという話だけです。今回は基本の確認だけですが、今後書いていきますが、基本を確認するだけでも多くの発見があります。
ティラーについていえば、ティラー差を適切に調節することで、シャフトが最初から最後までプランジャーの中心を通るようにすることが出来ます。正しく調整されていないと、どちらかのリムが先行して返り、シャフトのその方向に引っ張られます。約10mm違うとその差はノック通過時でチップの直径分にもなります。(上リムが強くて、下に行く場合はレストの保持力があるので、チップの半径分で済みます)
最初から最後までシャフトがプランジャーの真ん中を通ることはとても大事です。また、動画で確認し、10mmでその程度の違いが出てしまうのであれば、競技志向でチューンする弓のティラーの”おいしい所”というのは適正値から±1.5mm程度しかないと思われます。この程度であれば、わずかに発生する上下のシャフトのパラドックス範囲内に収まります。
しかし、この値は正直予想外でした。自分の経験則的にはおいしいところは±3mmくらいあるのかなと思っていたのですが…予想以上に大きな違いが出ます。また、ある程度丁寧にチューニングしないとその範囲に収めるのは困難です。
正しくチューニングされている場合、当然、発射時はチップの真ん中にあるシャフトが、そのまま、まっすぐ飛びだし、ノック通過時にもチップの真ん中にあり続けます。
***この値は本日の弓においては3mmでしたが、全ての弓において、3mmを推奨するわけではありません。
Carter Slider(スライダー)
リリーサーの紹介でーす。
今回はカーター社の2011年Newモデル、スライダーです。
スパイクヘッドデザインによるトリガーレスリリーサー。
一般的なデザインのリリーサーは人差し指と中指の間の延長上にフックが来るので、引き肘のを起点とする的側と反対に展開する矢筋の力の向きに、微妙なズレがありました。
その問題を限りなく解決する為には、矢筋に沿った力の向きの延長上にフックが来る必要がありました。
この「カーター・スライダー」はその問題を解消すべく、フック位置を中指の真上に持ってきました。
写真からその位置がお分かり頂けるかと思います。
んで!!
写真をご覧になって、おや?!と思いませんか?
そう、このスライダー、機械的な構造が一切ないのです!
中指の先にあるフック部分は、全く可動しません!
発射タイミングを調節する為に、六角レンチを使って解放させる角度を調節~固定するだけなんです。
以上ですw。
で、発射する手順なんですが・・・
先端フックにDループをグイッと引っ掛けて、暴発に注意しながら主に親指と人さし指に力を込めてドローイングを行います。
すんごい単純な動作の上に、従来のトリガーレスリリーサーでは、どれだけ“こねれば”暴発を起こしてしまうのか、イマイチ感覚がつかめませんでしたが、このスライダーですと一目瞭然ですよね。
そして、アンカーに入りますと、それまで親指と人さし指にかけていた力配分を、(エイミングをしながら)中指を中心軸にして、薬指側へ力配分を“スライド”させてゆくのです。
で、よきタイミングでリリース(発射)となります。
ここで、注意点をおさらいします。
ドローイング~アンカー~エイミング~発射までの動作は、できる限りリリーサーを水平に保持してください。
でないと、写真からもお分かりいただけるかと思いますが、短いフック部分ゆえに“こねる・ねじる”と暴発してしまいます。
うっかり動作・操作は事故につながります。
ご使用開始時は付属のひもや、100均などで手に入る太さ2~3ミリほどの組み紐で十分に操作感覚を掴み、また、解放角度の調整をしっかりと行ってください。
上記の事はスライダーに限らず、すべてのリリーサーにも当てはまることです。
さて、このスライダー。
第一印象は「なんじゃこりゃ(笑)」で片づけていたのですが、改めて実際に使用してみると、ほかのどのトリガーレスリリーサーよりも、引き肘と連動させた中指を中心軸とした力配分の展開が分かりやすく操作感覚に優れ、また反応が素直なのでトリガーレスリリーサーに興味を持ち始めたシューターに、また一つ、おススメのリリーサーが登場しました。
Cater 『Slider』
ご希望の方に差し上げます
2011年度のカタログが現在、お店に複数冊あります。
上段左から、、、
カーター(リリーサー)・・・8冊
スペシャリティーアーチェリー(主にCPのパーツ)・・・2冊
スピギャレリ(主にRCのパーツ)・・・2冊
下段左から、、、
エリートアーチェリー(コンパウンドボウメーカー)・・・9冊
マシューズ(コンパウンドボウメーカー)・・・・2冊
ご希望の方は、ご注文の際(あちぇ屋本店・あちぇ屋CPどちらでも)、『備考欄』に希望の名称と冊数をご入力ください。
早い者勝ちですので、ご希望に添えない場合もございます。
あらかじめご了承ください。
リリーサーのスピードについて

↑ ねじれたまま飛んでいくDループ
コンパウンドの店長から依頼されたのでこちらで書きます。
今まで、色々なデータを整理してきましたが、あまり書かれて来なかった大事な要素にリリーサーのリリースのスピードがあることが分かってきました。
コンパウンドのリリーサーは一般的に、矢にパラドックスを与えないと言われていますが、実際にはわずかですが、パラドックスが発生しています。結果として当然と言えば当然ですが、リリーサーの形・機構(シングル、ダブル、ロープ)などによって分類されるかよりも、リリースのスピードが大きな意味と相違を持つことが分かりました。
機構によって、リリース(キャリパーが動き出してからDループが完全に出るまで)の時間が0.8msから2.4ms程度まで、3倍もの時間差がありました。


当初の自分たちの予想では、リカーブのような片方からのリリースよりも、ペンチ・プライヤーのような両側からのリリースの方がDループに与える影響は少ないと予想していました。
しかし、見た目はそうでも、キャリパーに重さがあり、かつ、重いキャリパーが両サイドに動く事になり、リリースに2ms以上の時間がかかり、Dループある程度のストレスを与えます。逆に、CarterやTRU Ballの最新機種で採用しているシングルキャリパー(ジョー=あご???)は、片方からのリリースでDループに片方に偏ったストレスを与えるように見えるものの、キャリパーが軽い(最新の機種ではさらに小型化が進んでいます)為に、リリースのスピードが1ms以下と速く、また、質量も軽いので、実際には全くストレスが伝わっていません。
当然の結果と言えばそうですが、Dループへのストレスは仕組み・システムではなく、
リリースのスピード x キャリパーの重さ
によって決まります。ニュートンの第二法則に戻れば当然の結果ですが…リリーサーによって、スピードがこれほど違うとは思いませんでしたので…という言い訳で。今後、リリーサーを評価する上では、新しい要素としてキャリパーの軽さが必要だと思われます。
ちなみに、リカーブでのタブによるリリースの時間は10-15msと言われていますので、コンパウンドのリリーサーの約10倍程度の時間がかかっています。
ファールアウェイレストの落ちるスピード
本日来店のお客様との会話で、ファールアウェイレストが反応し、落ちるまでのスピードについての話がありました。ファールアウェイレストは2タイプあり、下記のようなダイレクトに反応するリムタイプの場合は反応速度はゼロですが、バネタイプの場合は、直に引っ張られるのではなく、ばねの力で反応するために時間がかかります。
その時間分、余裕を持ってレストを落とさないといけないのですが、その時間がいまいちわからないとのことでしたので実測しました。約3コマで落ちているすので、反応速度は約4.5msとなります。また、その間、シャフトは14cm程進んでいました。
全てのばね式についていえることではありませんが、「Cobra Double Diamond Drop Away Rest」の場合、20-25cm程度の余裕を持ってレストを落とすのがベストではないかと思われます。
↑ダイレクトに反応するリム式(右上のおつちゃんの言っていることを意訳すると、「ばね式は反応に時間がかかるから駄目だぜ、リム式は最高だぜ!!」と言っています)
↑ばねの力で反応するタイプの実測速度、3コマ、約4.5ms(PSE 43#)
動画アップしました。
あちぇ屋の動画チャンネルに本日収録分は全てアップしました。
分析の方が時間かかるので後ほど。また、やはり、いくつか問題があり、フレームレートは問題がなかったのですが、シャッタースピードを1/20000程度にすると暗いです。アップした動画をご覧になると暗いと思われるかもしれませんが、計800Wの照明を2台使用し、めちゃくちゃ明るい、汗だくな環境で撮影しています。。。次回のセッティング時は計1500wにアップグレードします。
画質が良いために、しっかりと、スタビライザーのノードを見ることが出来、また、都市伝説として色々と語られているリリーサーの解放時の動画も検証出る程度のものが得られたと思います。
リカーブが無いのは、リカーブシューター・テストが月曜日の為です。もう少しお待ちください。
また、動画ですが、環境が耐えられる方はHD画質に切り替えてご覧になることをお勧めします。
写真は動画のソースから切り出した写真(Carter Target 3 の解放)ですが、やっと綺麗に撮るコツがわかった来た気がします。明日も頑張ります!!
テスト17日午前分終了
TRU Ball 通関中


早朝から仕事…ちょっと疲れたので、ブログを更新。
7月に業界内にコンパウンド専門のプロショップの案内を出して、7月末に全ての手続きをして、発注して、未だ届かぬはPSEとTRUの2社…。そのうちのTRU Ballに関しては、現在、成田に手通関中という連絡が来ました~。PSEは???
在庫切れのSpecialtyも現在通関中のようです。
(とりあえず、展示用に1本は早く欲しいと、出店と同時に代理店に出していた分のDominator Proは今週初めに届いています。)
写真はT.R.U.Ballの工場。こんな感じで作っているそうです。左側が社長です。Carterも、毎年、社長がATAのブースに立っているみたいですので、今年度のATAはリカーブとコンパウンドと、前回の倍のブースでミーティングをするのか…2日間で20社とミーティングするの結構しんどいっす。
仕事に戻ります~。
前回の答え合わせです。
大風洞 = ウルトラ
胡蝶 = マスターズ
麦穂 = ミザール
捷燕 = アスリート
エントリーモデルのミザールはこれから育つという意味でしょうか。いつか、担当にあったら聞いてみます。
なかなか難しいんですよ、これが。
第一弾はリリーサーのレビュー動画を、第二弾はCPの初期セッティングをごらん頂きました。
第三弾は、カムセッティングと、短距離チューニングを予定しています。
さて、この動画撮影。
ここにいたるまでには、、、
話すテーマを決め、必要道具をそろえ、背景に映りこむものに注意を払い、
ヘアースタイルはおかしくないか、しっかりお腹を引っ込めているか、などなど・・・のチェックを繰り返します。
で、準備が整えば、Bossのカウントダウンが始まります。
『5』
『4』
『3』
『…』
…………“ハイ”
え~~~~~~(しまった!何からしゃべるのか纏めていなかった・・・。)
『カァ~ット!』
そんな感じの繰り返しでw
台本を用意するまではありませんが、撮影前にはもっとしっかりまとめでから話すようにします。
ちなみに、ごらん頂いた方から「山田くんは関西人なんだから、関西弁でやってよ」なんて意見をもらいました。
なんでやねん(笑)