この記事は2011年9月18日に書かれたものです。1年以上前の記事は内容が書かれた当時とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

リリーサーのスピードについて


dr.jpg

↑ ねじれたまま飛んでいくDループ
コンパウンドの店長から依頼されたのでこちらで書きます。
今まで、色々なデータを整理してきましたが、あまり書かれて来なかった大事な要素にリリーサーのリリースのスピードがあることが分かってきました。
コンパウンドのリリーサーは一般的に、矢にパラドックスを与えないと言われていますが、実際にはわずかですが、パラドックスが発生しています。結果として当然と言えば当然ですが、リリーサーの形・機構(シングル、ダブル、ロープ)などによって分類されるかよりも、リリースのスピードが大きな意味と相違を持つことが分かりました。
機構によって、リリース(キャリパーが動き出してからDループが完全に出るまで)の時間が0.8msから2.4ms程度まで、3倍もの時間差がありました。
singlec.jpg
doblec.jpg

当初の自分たちの予想では、リカーブのような片方からのリリースよりも、ペンチ・プライヤーのような両側からのリリースの方がDループに与える影響は少ないと予想していました。
しかし、見た目はそうでも、キャリパーに重さがあり、かつ、重いキャリパーが両サイドに動く事になり、リリースに2ms以上の時間がかかり、Dループある程度のストレスを与えます。逆に、CarterやTRU Ballの最新機種で採用しているシングルキャリパー(ジョー=あご???)は、片方からのリリースでDループに片方に偏ったストレスを与えるように見えるものの、キャリパーが軽い(最新の機種ではさらに小型化が進んでいます)為に、リリースのスピードが1ms以下と速く、また、質量も軽いので、実際には全くストレスが伝わっていません。
当然の結果と言えばそうですが、Dループへのストレスは仕組み・システムではなく、
 リリースのスピード x キャリパーの重さ
によって決まります。ニュートンの第二法則に戻れば当然の結果ですが…リリーサーによって、スピードがこれほど違うとは思いませんでしたので…という言い訳で。今後、リリーサーを評価する上では、新しい要素としてキャリパーの軽さが必要だと思われます。
ちなみに、リカーブでのタブによるリリースの時間は10-15msと言われていますので、コンパウンドのリリーサーの約10倍程度の時間がかかっています。


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Ryo

Ryo

山口諒 - JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、2014年コンパウンドに転向、2018年よりベアボウに挑戦中。リカーブ・コンパウンド両方で全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。

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