この記事は2011年7月16日に書かれたものです。1年以上前の記事は内容が書かれた当時とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

こだわりのノック

ハスコさんのブログでノックについて取り上げられていました。ふむふむ。。。なかなか、興味深い内容ですね。そして、イラスト入りで分かりやすい!!
ぜひ、一度眼を通してみて下さい。
☆☆☆にまつわるエトセトラ・・・
http://hascoarchery.blog113.fc2.com/blog-entry-100.html

ということで、便乗してちょっと小ネタを。ノックを購入するときに参考になさって下さい。長い説明つきですが、小ネタの内容は最後の一文だけです。。。
アローシャフトのメーカーは世界でいくつかあります。日本で流通しているのは、イーストンとFivics(CX)くらいでしょう。世界中をみれば、BemanやCT(マッキニー2)など、いろいろなメーカーがあります。シャフトだけで見れば、世界レベルの大会で使用される事もありますが、競技用ノックに関して言えば、イーストンとバイターの2社で独占している状況です。
それを、大手メーカーがお金の力で支配しているという様に勘違いしている人もいますが、個人的にはいろいろなメーカーと話しても、バイターとイーストン程、ノックの品質をきちんと管理しているメーカーはありません。
*ちなみに、来年にはCX(Carbon eXpress)から新しい上位シャフト(Nano proレベル)が出ますが、面白いという評判です。現在テスト中。詳細は12月に発表できると思います。
ノックの差は品質だけではなく性能であることもあります。シャフトを保護するか、耐久性、目視性等など。しかし、やはりノックに求められるのは、品質の同一性です。12個のノックがどれだけ誤差なく、同一であるか。
そもそも、ノックの誤差は何処から発生するのか。一つは大量生産です。大量に作るためには、いくつか金型を用意する必要があります。また、金型は長期で見れば消耗品ですので、交換が必要です。金型が変わることで誤差が出ます。更に、ノックの素材は長期で供給されるものですが、リムのカーボン材同様、素材メーカー側では最大限の努力を払って、同じものを供給していても、まったく同じというわけではありません。
それらの誤差をいかに管理して、誤差のないノックを作るかがメーカーの腕の見せ所ですが、この誤差を管理する方法は、職人気質のドイツ・バイター社と合理性を重視するアメリカのイーストン社で対照です。
*残念ながら、その他のメーカーで独自の厳密な品質管理が行われている事はないです(自分の知っている限りで)。
バイターの方ですが、バイターでは同じノックはすべて同じ金型から作られています。ですので、理論上ではバイターのノックは全て同じで誤差がありません。更には、素材の濃度に関しても細かい品質管理を行っています。しかし、理論上の誤差が無い事と、実際の品質は違うという意見もあります。
バイターの一番の問題は、ノックを同一の金型で同じ濃度の素材で作っているので、メーカー側では理論上誤差が無いという前提でノックを販売していることです。そのために、バイター本社ではノックの販売は100個パックでしか管理されていません。100個単位では同じ時期に製造されたノックは代理店でバラバラにされ、ミックスされしまいます。
ex)
2009年製造のバイターノック Nock 121 100pcs
2010年製造のバイターノック Nock 121 100pcs
2011年製造のバイターノック Nock 121 100pcs

代理店の在庫でミックスされる
(メーカーからは100個単位で仕入れても、販売店からの注文は1個単位で来るので、自然とミックスされてしまいます)

販売店で、お客様がACEノックのオレンジを1ダース買うと、2009製造1個、2010年製造6個、2011年製造5個のダースになっている可能性があります。
もちろん、素材の濃度が常に一定に保たれ、同一の金型であれば、バラバラのパックのノックでも理論上はなにも問題ありませんが、現実には金型含む製造ライン上の何かが摩耗すれば、交換が必要ですので、こだわりたい場合には、あまり、製造時期が離れたノックを混ぜて使うのは良くないです。

110628_165729.jpg

一方で、イーストンでは複数の金型・製造ラインを使用し、素材の濃度管理も…普通のメーカー並みです。当然、任意の1つのノックの誤差はバイターノックよりも大きいですが、そのかわりに、製造時期と製造に使用された金型の番号をノックのパックに記載し、かつ、バイターのように大雑把に100個パックではなく、1ダース単位で細かくノックを販売管理し、同一パックには同じ年の同じ時期に同じライン(金型)で製造されたノックが入っているので、バラバラではなく、パックで購入すれば、バイターのノックよりも、誤差は少ないです。
*1015-04 = 10年の15番の期間に04のラインで製造されたノックです。
つまり、ノックの誤差にこだわれば、次の順番となります。
(誤差が少ない順)
・バイターのメーカー出荷パック(100個入り-ただし入手は困難)
・イーストンのメーカー出荷パック(12個入り)
・バイターのバラ売り
・イーストンのバラ売り(同一番号)
・イーストンのバラ売り(任意の番号)
です。
説明が長くなりましたが、ネタはここ。イーストンのピンノックをバラ売りで購入する場合、自分が使用しているノックと同一の金型番号のノックを購入することをお勧めします
品質が売りのピンノックなので、メーカーもバラで販売していませんし、当店でもバラ売りはしていませんが、お客様の利便性を考えて、バラで販売しているショップもあります。うちでも、店舗の場合には、どうしてもと言われれば、販売します。
イーストンのピンノックをバラ売りで購入する場合は、製造時期を今使用しているノックに合わせることは困難でも(多くのショップではバラ売り用のピンノックの製造時期までは管理していないと思います)、金型番号を伝えて、同じ数字のノックを購入することをお勧めします。
それが困難な場合は、ダース単位でピンノックを購入するか、バラで購入したい場合は、バイターノックを使用された方がいいのではないでしょうか。


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Ryo

Ryo

山口諒 - JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、2014年コンパウンドに転向、2018年よりベアボウに挑戦中。リカーブ・コンパウンド両方で全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。

One thought on “こだわりのノック

  1. SECRET: 0
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    こんにちは。
    リンクのところに、JPアーチェリー京都
    とありますが、関西にも出店するということですか?

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