この記事は2010年8月3日に書かれたものです。1年以上前の記事は内容が書かれた当時とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

新しいアーチェリーショップ

ただいま、沖縄でインターハイですね。私達は…東京でおとなしくしています。。。。
ブースの出店も検討したのですが、オンシーズン真っただ中での沖縄。スタッフ一人当たり25万円という見積もり(旅費・ホテル代のみ)を見てあきらめました。3人で75万円。とても、ブースの売り上げではカバーできません・・・それを他のお客様に負担して頂くこともないかなと思いましたので。東京で見守っています。自分の力をしっかりと発揮して、悔いのない結果を残して頂ければと思います
(?)のインターハイのアーチェリー競技のテレビ放送ですが、
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沖縄インターハイでアーチェリー団体決勝戦がNHKテレビで放映されます。
ご期待ください。
放送内容 団体決勝 男女優勝決定戦(予定)
放送日時 8月4日 15:30~16:30
放 送 局 NHK教育テレビで全国放送(予定)
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詳細は全国高体連アーチェリー専門部様全日本アーチェリー連盟様のホームページにて。
商品ですがStringFlexのSpectra HD弦が2週間ほどで入ってきます。それと、KAYAのスタビライザーも2週間程度で入荷します。今週末にはFivicsからの入荷があります。後は、明日長い間在庫が無かったWIN&WINのカーボンVバーの40度とCXTハンドルが入荷するはずです。ほぼ、全商品が順調に入荷してきている状態です。SHIBUYAのRBT-1000EXケースも、そろそろ入荷が正常化します。かわりに、WIN&WINのABSボウケースが現在入荷2週間待ちです…。まぁ、ケースは場所をやたらとって在庫をあまり持たなくない商品ですから、代理店が少なめにオーダーを出してしまう気持ちはよくわかりますが。。。
(以下、やたらと長い文書ですが、メモ代わりと今後プロショップの開店を考えている方の参考になればと思います)
現在店舗づくりの計画が着々と進んでいます。何度か書いてきましたが、今まで、店舗展開を思いとどまっていた最大の要因は「人」でしたが、話が一気に進みました。
どんなショップを作るのか。「人」の確保と共に、自分にとっての大きな課題であり、この何年間ずっと悩んできました。自分の純粋な気持ちとしては、今までにないような、ハイテク設備を備え、お客様の射形をハイスピードカメラで分析し…等など、あまり書くとネタばれになってしまうので書きませんが、そういったショップを作るつもりで計画を作ってきました。
親戚の家を間借りして、暇な時にバイトが接客するような出来合いのショップならともかく、きちんとしたプロショップを作るというのは絶対に自分たちだけではできません。色々な方の協力があってこそできるものです。そこで、この1年間色々な方にお会いしてきました。本当にみなさんありがとうございました。
(以前に、私営射場の江戸川アーチェリーさんを訪問した時の記事をアップしましたが、基本的に業者同士としてのミーティングの中身は書けませんのでご勘弁ください)
そこで感じたのは、既に複数のアーチェリーショップがある東京都に「新しいコンセプトのショップ」を作るよりも、今アーチェリーショップが無い県に「普通のショップ」を作る方が日本のアーチェリー業界にとっては必要なのではないかという想いです。
メーカーの方、代理店の方、プロショップの方、射場の方と一口にアーチェリー業界と言っても、いろいろな立場があり、それぞれの立場から見える日本のアーチェリー業界の姿があると思います。ここで書くのは、ブログのタイトル通り、小さなプロショップの店長から見た日本のアーチェリー業界です。
このプログは2007年に始まっていますが、最初に書いていた記事から、考えていることは変わっていないと思います。ただ、この4年間で立場が変わり、うちにかかわる人が変わり、ブログの読者層も変わって来ていますので、内容から文面まで少しずつ変わっていると思います。
なぜ、新しい形でのショップではなく、既存店を踏襲したショップが必要だと思ったのか。多くの方にあい話をしましたが、最大手の代理店がばらまいているデタラメな話が、本当に日本のアーチェリー業界を悪くしています。まずは、それがでたらめだと、しっかりとした形で示すことがまず日本のアーチェリー業界が前進するための第一歩だと考えています。
例えば、円高になっても代理店は商品を値下げしません。その理由は「円安になった時に値上げするとお客様からクレームが来るから、円高になっても値下げはしない」というものでした。それで自分も納得していた時期がありましたが、しかし、実際にあちぇ屋を立ち上げて、為替の問題で値下げをしたとこもあれば、値上げをしたこともありましたが、その理由をしっかりと説明したところ、クレームは一件もありませんでした
「為替で値上げしたらクレームが来る」という話。代理店がうそを言っているとは言いませんが、おそらく、80年代の話ではないかというのが自分の印象です。80年代、ドル円レートは随時わかりませんし、インターネットがありません。FAXが確か登場したばかりのころでしょうか。お客様と代理店側がコミュニケーションを取るのは固定電話と2カ月に一回発行される雑誌アーチェリーのみ。
そのような状況では自分でも同じ判断をしたと思います。雑誌アーチェリーで価格表を載せるほどのスペースを買う、お客様全員にFAXする、電話する、郵送する。どれも大変コストのかかることであり、お客様とのコミュニケーションを怠れば当然クレームでしょう。その状況下では価格を出来だけ変えたくないと思うのは間違いないです。しかし、今は確か2010年。インターネット、携帯電話、メール、メーリングリスト、ブログ、ツイッター(?)とまではいいませんが、お客様とコミュニケーションをとる手段がたくさん、むしろ、ありすぎて困る時代に、80年代の経験則を未だに引きづっているのではないでしょうか。

「為替で値下げすると、今度相場が反転した時に値上げができないから、値下げしない」

というのは固定電話しかない時代には正しかったのかもしれませんが、今では自分の経験からいって間違いでしょう。
日本のアーチェリービジネス界が抱える最大の問題は専業の代理店がほとんど無いことでしょう(ウィン・ジャパンさんくらいです)。日本の代理店は卸もしていれば小売もしています。商品を100円で仕入れ、それを卸部門で売れば200円にしかなりませんが、小売部門で売れば260円~300円になります。
兼業の代理店からすれば、あちぇ屋のようなプロショップ(他社の卸から仕入れる販売するショップ)は全部無くなり、その代わりに自分たちから直接販売すれば利益は倍になります。これは事実です。
しかし、そうなれば、企業として利益は最大化されますが、地方のショップが無くなっていくことが日本のアーチェリー界の為になるかと言えば、かなり疑問です。地域のプロショップが無くなれば、大手の利益が最大化されるのは間違いなく事実です。しかし、プロショップが無くなることが日本あのアーチェリー界の為になるのか。利益をとるか、アーチェリー界の将来を想うか。(注1)
現場レベルでは多くの代理店さんはプロショップが無くなればいいとは思っていませんが、経営者レベルでは、アーチェリーを愛している経営者もいれば、利益にしか興味のない経営者もいるようです。では、儲かればいいという代理店がどんな事を今全国に広めているのか。
「地域のプロショップは儲からなくて悲鳴を上げている」

と声を大にしてその説を広めています。地域のプロショップは以前にも書きましたが、店長さんの年齢は上がるばかりです。このまま、プロショップでは食べていけないという話説を全国に広めて、新しくプロショップに参入する人間を無くせば、プロショップは次々に消えていきます。そして、みんな大手代理店から買うしかなくなります(それが完全に悪とは言いません…サービスも在庫も大手さんの方が豊富なのは確かですし)。
もちろん、地域店全店の利益が分かっているとは言いませんが、うちで調査したところでは地域店さんも頑張っていますし、このご時世でも赤字のところはありません。2008年のリーマンショック時にはさすがに大きく落ち込みましたが、2009年は横ばい、2010年はデータが上がってくるのに後半年待たなければいけませんが、横ばい程度だと思います。
アーチェリー用品市場分析(2009年)
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-384.html

にもかかわらず、地域店は成り立たないと、このような話を何度か聞き、みんなその説を信じている姿を見て、次のあちぇ屋の目指すべきことはこれを否定することだと思います。その為に、あえて、店舗はアーチェリーショップがない県に作ろうと思っています。そして、当分はある程度のITスキルが無いと導入できないような設備は導入せずに、ただの既存型のプロショップでも、そして、ショップが無い県にでも十分に参入する機会があり、採算がとれることを証明したいと思ってます。経営者としては、東京に店舗を作った方が絶対に儲かりますが、このチャレンジには意味があると信じています。
「地域のプロショップは儲からない」
「東京と大阪以外では店舗は無理(そして東京でやるのは競合になるから許さん)」
「儲からないからショップはやらない方がいい」


最大手がショップの新規参入を思いとどまらせ、地方のプロショップを自然消滅するに任せ、自社の利益を最大化するために広めているこのような説を否定したいと思います。(当然、否定しきれず、本当に赤字でしたという可能性は否定できませんが…ぅぅ)
当然、誰かの家の間借りして、バイトで片手間でやって「黒字」と言っても仕方ありません。店舗の為に新しく正社員を一人採用します。また、現在の社員を一人当分張りつかせ、二人体制で行きます。店舗は賃貸で借り、月曜日~金曜日、または、火曜日~土曜日の11時~7時(予)までオープンします。片手間ではありません、根をおろして長期で地域全体のアーチェリーを盛り立てていきたいと思っています。
国内の代理店の中でも、上に書いたように地方からプロショップがみんな無くなって、みんな自社から直接買って入れればいいと思っている大手もあれば、それが日本のアーチェリーの将来のためにならないと認識している代理店さんもあります(以前は東京しか知らず代理店で一括りにして申し訳ございませんでした)。
今回の店舗開店にあたっては、そういった想いの国内代理店さんが協力し、情報や商品供給をしてくれます。本当に感謝しています。勉強させていただきます。
新しい社員が動き始めるのは8月の後半の予定です。当店の顧客数からいくつかの候補から地域を選定しています。8月の終わりには該当地域のお客様へ直接店舗開店のお知らせさせていただく予定です。
人が決まらず、店舗展開が何度か延期になりましたが、人を採用することが決まった以上、辞退されなければ進むのみです。
日本のアーチェリー用品価格はまだ世界的に若干高いですが、日本よりはるかに値段が安い国でも、地域のプロショップが成り立たないなんてことはありません。アーチェリー用品の価格が世界的に最も安いアメリカは、大企業が暴挙に出ないような仕組みを導入し、その結果、地域店ばかりです。
サスティナブル:欧米の持続的仕組み
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-404.html

支持してくださるお客様、新しい「人材」、支えてくださる日本のアーチェリー界の将来を憂える国内代理店様の協力のもと、店舗も頑張っていきます。
ということで8月はあまりプログが更新できな手かもしれませんがご了承ください。最後まで読んで頂いた方。ありがとうございます。これを読んで自分も地域でプロショップをやってみたい方が登場することを期待しています(でも、うちはプロショップで卸ではないのでメールを頂いても開店のご相談に乗ることしかできません)。
(注1)その中間の考えで、いったん地方のプロショップには全部退場して頂き、その代わりに自社で直販店を地方にたくさん作っていくというグランドデザインを持っている方もいらっしゃいます。そうすれば、表向きの「義」と裏側の「金」の両立がある程度可能です。しかし、直販店の為に、地域のプロショップをつぶすことはできないので、若者の参入を阻止し、現在の店長の引退を待つという姿勢をとっています。


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Ryo

Ryo

山口諒 - JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、2014年コンパウンドに転向、2018年よりベアボウに挑戦中。リカーブ・コンパウンド両方で全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。

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