この記事は2009年1月30日に書かれたものです。1年以上前の記事は内容が書かれた当時とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

ヨーロッパのアーチェリー事情



(一般アーチャー用の試合会場と賞金がかかったのアーチャー試合会場)
足どめに合っていましたが、やっと移動できそうです。

さて、メーカーのオーナーと接触する機会がありました。こちらの人間はみんな率直です。国柄か、それとも、異国の人間には心を開けるのでしょうか。

設立から2年たち、今回Nimesに行ったこともあり、それなりには知られる存在になっているようで、名刺を渡すと「Yamaguchiね。聞いたことあるよ。」と言っていただきました。ありがたいです。でも、できれば個人名ではなく、ショップの名前を売りたいので、来年はそのあたりを工夫するつもり。
で、メーカーさんとの会話の内容を整理すると、新しいメーカーはともかく、古いメーカーがあちぇ屋とは取引するのは難しい。

いろいろと理由がある。一番にはあちぇ屋が日本市場で異質な存在であることがあげられるが、しかし、メーカー側としては多くのメーカーが紹介されて競争している市場であちぇ屋のようなショップにリーズナブルな値段で売ってもらうのは悪いことではない。

それよりも、問題は日本にはディストビュータが多すぎる。これ以上増やしたくないというのがもう一つの理由。

*Distributer = メーカーの視点でいえば代理店。ショップの視点でいえば卸。ここからは卸で統一。

たとえば、フランスには大きな卸は1つしかない。なのに、アーチェリー人口が多くない日本には何社も卸がある。

*卸として、サミックのハンドルを扱わなくても商売はできるが、イーストンの矢は扱わないと商売ができない。そこで、イーストンの卸を数えると、日本には6社もある。世界でも断トツの数。

根本的に日本にはアーチェリー人口に対して卸が多すぎるのではないか。

なぜそんなに多いの?

あちぇ屋さんには安心して欲しい。日本のディストリビュータは分散しているのでそれぞれの注文も大きくない。なので、あなたたちが海外の卸から仕入れをしている値段と、日本の卸がオファーされている値段にはあまり差がないはずだ。日本の卸は分散しているので、アメリカの卸のように100~1,000個単位ではオーダーができない。だから、卸値段もそこまで安くはない。

だいぶしゃべった印象があるが、要約すると、これだけか…

確かにこれは当たり前の視点ですね。日本の卸で働いている方と前に話したときに「海外の卸は信じられないほど大きい」と言っていましたが、外人の視点に立てば「日本の卸はありえないほど小さい」となるのは当然の話。

一部のメーカーについて言えば、あちぇ屋はメーカーから値段を提示されて、また、卸からも値段を提示される。その差額を計算すれば卸がいくら抜いているかわかるのだが、だいたいヨーロッパの卸の利幅は20~30%程度。日本の卸は少なくとも100%は抜くので、単純に考えても、ヨーロッパの卸が日本の卸とおなじ利益を出すためには5倍くらいの規模がないとならない。

日本の卸が各社3,000人程度の顧客をフォローしているとすれば、ヨーロッパでは営業をするのに15,000人程度は顧客で必要となる計算。日本のアーチェリー人口と同じくらいです。。うんん。
こっちの事情を知り、メーカーの本音を知り、日本市場を見つめ直すいい機会になっています。
多くのアーチェリーメーカーと接していて、年に1度しか直接会って話す機会がないのはとても残念ですが、来年はATA(米系メーカーが中心)に参加してアメリカのメーカーと知り合う予定です。

ちなみに、SOMA ArcheryのCEX2の次期モデルがCEX5なのは大きく違うことを表現するためらしいです。次はCEX7にするつもりだとか。やはりね。深い意味はないと思ったよw

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Ryo

Ryo

山口諒 - JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、その後コンパウンドに転向。リカーブ・コンパウンド両方で全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。

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